自社株の評価で兄弟対立!3倍の評価差を埋める対策3選
中小企業オーナーの父が遺した自社株、評価額が1億〜3億円のレンジ。長男(後継者)は1億円で申告、次男は3億円で申告。税務署の調整で1.5億円に確定。兄弟間で和解金2,000万円を長男から次男に支払い、事業承継税制で相続税は納税猶予。
もし父の生前に株価算定書(公認会計士による正式評価)を取得し、後継者・非後継者で配分合意を形成していれば、相続発生時の対立を回避。事業承継税制も計画的に申請可能。
財産評価基本通達178〜196で取引相場のない株式の評価方法を定める。事業承継税制で相続税・贈与税の納税猶予。
概要
財産評価基本通達178〜196で取引相場のない株式の評価方法を定める。事業承継税制で相続税・贈与税の納税猶予。
評価方式の違い
①純資産価額方式(会社の純資産÷発行株数)、②類似業種比準方式(同業上場企業の指標と比較)、③配当還元方式(少数株主向け)。会社規模・株主属性で使い分ける。中小企業は①②の併用が一般的で、評価額に大きな差が出る要因。
対策3選
対策1:生前に株価算定書を取得
公認会計士・税理士による正式評価を相続発生前に取得。費用30〜50万円。後継者・非後継者の合意形成の出発点。
対策2:事業承継税制を計画的に申請
後継者の代表者就任・5年間の雇用維持等の要件を満たし、相続税・贈与税の納税猶予制度を活用。特例措置は2027年12月末までの相続・贈与が対象。
対策3:非後継者への代償分割を設計
自社株は後継者に集中させ、非後継者には預貯金・生命保険金で代償。生命保険金(受取人指定)は遺産分割対象外で精算原資として有効。
参考判例・条文
- 最高裁判所 平成13年1月26日 審判: 不動産の遺留分減殺と所有権移転登記。
- 最高裁判所 関連審判: 遺産分割と相続評価に関する判示。
※ 詳細は記事末尾の「法的根拠・参照元」ボックスのリンクを参照。
まとめ
- 事前の準備不足で大きなコスト・時間を浪費するリスク
- 生前の対策で多くは予防可能
- 相続トラブル対策は早期対応が圧倒的に低コスト
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よくある質問
自社株はなぜ評価額が大きく違う?
①会社規模(大・中・小)で評価方法が変わる、②類似業種の選定で比準額が変わる、③純資産価額の計算で含み益・特別損失の取扱いが分かれる、④配当政策で配当還元方式の影響度が変わる。会計士・税理士の判断で20〜30%の差は珍しくない。
事業承継税制のメリット・デメリットは?
メリット:相続税・贈与税が100%納税猶予(特例措置)。デメリット:5年間の雇用維持義務、後継者の代表者就任義務、定期報告義務。途中で猶予打切りになると遡及課税。
非後継者の遺留分はどうなる?
兄弟(直系卑属)には遺留分がある。自社株を後継者に集中させると非後継者の遺留分を侵害する可能性。事前に遺留分を計算し、生命保険金・預貯金で代償する設計が必要。
代償分割の設計は?
後継者が非後継者に金銭を支払う形で遺産分割を成立させる。生命保険金(受取人後継者)を代償原資にすると、保険金は受取人固有財産で遺産分割対象外、税務上の優遇も。
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